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2012年12月29日

Daily 引っ越し完了、納会上々

 12月2日に決行された6万冊の本の大移動をともなう松岡事務所・ヘンコーケンの引っ越しプロジェクトは、若干の機材の破損や所員の足腰のダメージを除いては、さしたる事故も事件なく、無事に完了しました。
 その後は、セイゴオと所員一同、そして編集学校の皆さんや講演会で出会った行きずりの方々までが参加して、新しい書棚の結構に合わせた書列の編集が年末まで延々と続いてきました。
 大方の予想どおり書列は完成にいたらないまま年を越すこととなりましたが、セイゴオが本気でめざす書列編集といえば、まさに東西の歴史の再編集という前代未聞の新プロジェクト、またなんといっても三浦史朗さん・東亨さん・林尚美さんという凄腕の建築家・スペースエディターが誂えてくれた格別な書架によって、世界のどこにもない“本の館”づくりという夢は膨らむばかりです。

 そんななか、今回の引っ越しプロジェクトと書列編集プロジェクトにご協力いただいた皆さんの慰労と、今年一年お世話になった方々への感謝のために、引っ越し疲れも書列編集疲れもなんのその、今度は所員総出で二日がかりでおもてなしの準備をして、例年よりも少しだけ規模の大きい納会を27日に行いました。 じつはゴートクジの新社屋の目玉は書架のほかにもうひとつ、なんと本に囲まれた舞台も備えています。納会では、三味線3棹が持ち込まれ、3人の名人が演奏を披露してくださるというサプライズもあり、セイゴオにもうれしい本棚舞台のこけら落しともなりました。

 以下、引っ越しプロジェクトの一端とともに、納会の模様を、フォトレポートでお届けいたします。

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数寄屋の本棚空間にしたいというセイゴオのコンセプトを受けて、三浦史朗さんが腕によりをかけたゴートクジISISビルの玄関「井寸房」。「納會」のセイゴオの招きの書がよく映える。

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150人ほどのお客様を前に、引っ越しおよび書列編集プロジェクトの感謝を込めて、ゴートクジでの新しい催しや企みの夢を語るセイゴオ。

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本が配架される前の「井寸房」。赤堤通りを歩く人々が、思わず足をとめて覗き込むほど、ユニークな結構。じつはセイゴオがさだめた縦・横・奥行の4パターンの知の単位を組み合わせて設計されている。(撮影:坂下智広氏)

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完成した「井寸房」(せいすんぼう)で、設計者の三浦史朗さんと。三浦さんが、この空間がちょうど四畳半に近い寸法であること気づいたことから、セイゴオは「本の茶会」の計画も立てている。(撮影:坂下智広氏)

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ISISビルの天高4メートルの1Fメインフロアーには、東亨さんのアイデアと編集によって、鉄骨で書架が組まれた。なんと二階建てで、この上段が前代未聞の「本棚劇場」になる。完成が待ちきれずにさっそく舞台に上がってゴキゲンのセイゴオ。この空間はのちにセイゴオにより「本楼」(ほんろう)と名付けられた。

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「本楼」の鉄骨書架の最下段は、すべて引き出しになっている。考案した東さん(右)と、東さんのアイデアを委細もらさず組み立てていく外山貴洋さん(左)とともに、引き出しの稼働の按配を入念にチェック。

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12月2日のデスクやパソコンなどのオフィス機能の引っ越しから1週間後に、日通さんの倉庫に預けてあった2000箱の本が運びこまれた。ここ1Fの「本楼」は古代から現代までの日本の本によって構成される。

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荷解きが済むなり、さっそく書列編集にとりかかるセイゴオと所員。ちなみに、この本楼の上段には、現在も高梯子か脚立がないと登れないのだが、年明けから「階段」設置作業が始まる予定。

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本棚番人の所員たち(石黒、広本、吉村)に、書列編集のコツを伝えるセイゴオ。必然的に、この書架に並ぶ本のジャンル、日本の中世~近世という「時代の見方」の講義になっていく。

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本棚舞台の完成後、ただちに行われたオーディオ・ウェブマガジン「方」の収録。「本楼」の音響効果や舞台の使い勝手のテストも兼ねている。ゆくゆくはここで公開収録も予定している。

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引っ越し後2週間を経たある夜、スタッフ全員が集まって、ゴートクジISISの感想とともに、課題と抱負を語り合う。年末の納品仕事に加えて書列編集やさまざまな活動のためのシステム構築にも追われ、徹夜続きの所員たちを激励するセイゴオ。

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まだまだ完成途上の書列はさておき、27日は納会のためのもてなし空間を試行錯誤しながらつくる。煮込んだり漬け込んだりと時間のかかる手作り料理も用意した。書架の真っ赤な並びは、本ではなく、この日のために新潟県弥彦村大谷村長から送られた祝酒150本。

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ゴートクジISIS全館の壁面は、宇宙ロケットの塗料としてつかわれているGAINA(ガイナ)が塗られている。省エネ機能も環境浄化機能も備えたすぐれものだ。そのコーディネートをしてくださった高関哲也さんがお祝いのご挨拶。

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そもそも、このゴートクジISISビルを引っ越し先に悩むセイゴオに紹介してくださったのも三浦史朗さんだった。三浦さんがこの空間づくりに賭ける思いを語っていただくとともに、和の建築のめざすべき伝統と前衛を二人で交し合う。

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本を眺めながら食事と歓談を楽しむお客様にも、「この空間は居心地がいい」と大好評。

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照明を引き受けてくださった藤本晴美さんも、連日のようにゴートクジ通い。パーティには滅多に顔を出さない藤本さんだが、「この日のすべてを見届けておきたい」と、開演から終演まで本楼に滞在。右は藤本さんの縁結びによって、対談や『松丸本舗主義』への執筆など交流が続いている宮本亜門さん。

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小堀宗実さんからお祝いの一句「待ちわびて集い想いて語り合う世田谷に出でたる極上のうち」。57577のなかに「まつおかせいごう」が読み込まれている。

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ゴートクジのご近所に住む本條秀太郎さんが駆けつけて、本楼舞台上段に登って端唄を演奏。この日の中村勘三郎さんの告別式に寄せて、生前の親交などの思い出話も。

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西松布咏さんは、本楼舞台の下段で、冬にちなんだ地唄とともに、お祝いの歌をしっとりと弾き語り。この空間のこけら落としはどうしても三味線にしたいと語っていたセイゴオ、二人の名人の登場にすっかり大喜び。

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三味線の音色に聞き入るお客様たち。本條さんも西松さんも、「音がいいね」と、本に囲まれた舞台がすっかり気に入ったご様子。

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夜中近くに、三人目のゲストが三棹目の三味線とともに到着。大雪の新潟から駆けつけてくださった史佳(ふみよし)さん。プロデュースをてがける日下部朋子さんの紹介を受けて津軽三味線を披露。

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中締め後も、立ち去りがたいのか、本と料理と歓談を楽しみ続けるお客様。前日から準備とともに、なれない空間でのもてなしでてんやわんやだった所員も、ほっこり顔でいっしょに楽しんでいる。

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夜中すぎまでいっしょに楽しんでいらしたほろ酔いの本條さんにセイゴオが一曲をおねだり。山中節など、たゆたうような節回しの民謡を歌う艶やかな声に浸る。夢うつつのまま、納会はとうとう明け方まで続きました。

投稿者 staff : 2012年12月29日 05:07