〜「検索」「目次」の上手な使い方
壮大なる知のブックナビゲーションサイト、『松岡正剛の千夜千冊』には、その豊富な知のアーカイブを目的に応じて有効に利用するための様々なオプションが用意されている。
とりわけ、その1160冊を超えたブックコスモスの中から自分の趣向や、その時々の目的に応じた一冊を探し出すための「検索」、及びテーマを一覧するための「目次」の位置づけは千夜ユーザーにとって欠かせない機能だろう。
「検索」機能の用い方は決して一通りではなく、ユーザーによってそれぞれの方法があるようだ。書名、人名で検索するというのは、もちろん便利ではあるが、千夜の海を独自の文脈で冒険したいのなら、「概念名詞」や「意味」で検索をかけてみるのも面白い。
たとえば、「日本的」で検索をかけた場合、
岡田英弘『日本史の誕生』
谷崎潤一郎『陰翳礼讚』
内村鑑三『代表的日本人』
岡本太郎『日本の伝統』
磯崎新『建築における「日本的なもの」』
岩井克人『会社はこれからどうなるのか』
土門拳『死ぬことと生きること』
というように、「日本的」というキーワードに触れながら全く違ったテーマ性をもつ書籍が検索結果にあらわれる。一つのキーワードを語る上での多角的な視点を手に入れるためにこそ、あらゆるジャンルを横断する『千夜千冊』を利用してみるのもよいだろう。
また、「検索」機能の少し応用的な用い方としては、絞り込み検索という方法もまた有効だ。
たとえば、「ゲーム 戦略」、「文学 邪道」というように、大きなテーマと、それをさらに具体化させるキーワードを組み合わせることで、すばやく目的の情報を見つけることができる。あるいは、「江戸 エロティシズム」、「仏教 デジタル」というように、アンビバレントで意外性に溢れたキーワードの組み合わせを選ぶことで、未知の発見を得られることもある。
絞り込み検索を行なう方法は、検索の入力欄に1つ目のキーワードを入力したあと、スペースを入れ、2つ目のキーワードを入力する。

千夜千冊の右側上部に「検索」の入力欄がある
「検索」の機能と同じく、便利で応用性の高い機能として「目次」の機能がある。千夜千冊をとことん利用する、千夜に詳しい千夜エキスパートのユーザーは、過去アーカイブの上部右側にある「目次」のリンクのことを既にご存知のことだろう。
過去1160余夜(2006年11月現在)におよぶ、千夜のタイトルが全てが一覧表示されるこの目次総覧を、いかに利用するかという作業は、松岡正剛のすべてをむさぼり尽くしたい貪欲な読者にとって、とりわけ深く重要なものであるかもしれない。
この「目次」ページの有効な利用方法は、まさにユーザーの工夫次第であり、色々と考えられるだろう。たとえば、松岡正剛流の「目次読書法」をここで応用してみるという手段などいかがだろうか。
(「目次読書法」は、デジタオブックレット
『本の読み方(二)―鍵と鍵穴』に詳しい)
たとえば、アルベール・カミュ『異邦人』(509夜)について、過去の自分の読書体験を思い出し、どのような物語だったか、自分がそのストーリーについてどのよう感じたのかを回想してみる。そして、松岡正剛であったらどのような読み方をするだろうか、どのような感想をもつだろうかとさらに想像してみる。そういった予想を深めた上で、実際に「千夜千冊」の内容をひととおり読んだ場合、読書の内容を理解するスピードがずっと加速するだろう。また、自分が想起したものと、松岡正剛がレビューしている内容の間に立体感が生まれ、その本に対する意味の認識がより深いものになるかもしれない。
このような意味に踏み込んだ使い方に加えて、目次を目標達成のためのチャートとして利用するという方法もあるだろう。
この「目次総覧」ページをプリントアウトしたものを自分の机、あるいは寝室の壁などに張り、読んだ千夜千冊に毎日、欠かさずチェックを入れていく。こういった方法をとること、つまり千夜世界を俯瞰する目線をもった上で、自分にあったプランを進めていくことは、行き当たりばったりで千夜千冊と向き合うよりも、大きな効果につながるかもしれない。
今回は、千夜千冊の基本オプションとして重要な二つの機能、「検索」と「目次」について触れたが、現在アップロード中の「千夜千冊・遊蕩篇」にリニューアルした後に加わったものとして、「千夜千冊連環リンク」や「Amazon.com」などのネット書店で直接購入できる機能もある。こういった用意された機能をどうやって有効活用するかはユーザー次第。日々の生活と読書体験、そしてブックナビゲーション「千夜千冊」というオープンなソースウェアがそれぞれ響き合い意味をもつような、あなたにぴったりの自分流スタイルを探してみてほしい。

千夜千冊のタイトルが一覧表示された「目次」ページ
( 編集工学研究所GEAR 石黒壮明/editor,designer)














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