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▲共読日本を編集中!

一つのお題にたくさんの回答と指南が連なる“共読スタイル”を通して、新しい方法に出逢うための学校、編集術の修得とともに共読スキルが格段に上がります。
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2006年11月 記事一覧
[11/27]
千夜千冊をとことん活用!
[11/24]
WEBデザイニングをスペシャル指南!
[11/13]
前人未到の知の金字塔・千夜千冊達成。
[11/10]
【潜んだ日本7】意味素のモードとコードの謎へ
[11/02]
『千夜千冊全集』にはウレシイ"特別巻"がついてくる。
 
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2006年11月27日[千夜千冊という事件]
千夜千冊をとことん活用!
〜「検索」「目次」の上手な使い方

 壮大なる知のブックナビゲーションサイト、『松岡正剛の千夜千冊』には、その豊富な知のアーカイブを目的に応じて有効に利用するための様々なオプションが用意されている。
 とりわけ、その1160冊を超えたブックコスモスの中から自分の趣向や、その時々の目的に応じた一冊を探し出すための「検索」、及びテーマを一覧するための「目次」の位置づけは千夜ユーザーにとって欠かせない機能だろう。

 「検索」機能の用い方は決して一通りではなく、ユーザーによってそれぞれの方法があるようだ。書名、人名で検索するというのは、もちろん便利ではあるが、千夜の海を独自の文脈で冒険したいのなら、「概念名詞」や「意味」で検索をかけてみるのも面白い。

たとえば、「日本的」で検索をかけた場合、

岡田英弘『日本史の誕生』
谷崎潤一郎『陰翳礼讚』
内村鑑三『代表的日本人』
岡本太郎『日本の伝統』
磯崎新『建築における「日本的なもの」』
岩井克人『会社はこれからどうなるのか』
土門拳『死ぬことと生きること』

というように、「日本的」というキーワードに触れながら全く違ったテーマ性をもつ書籍が検索結果にあらわれる。一つのキーワードを語る上での多角的な視点を手に入れるためにこそ、あらゆるジャンルを横断する『千夜千冊』を利用してみるのもよいだろう。


 また、「検索」機能の少し応用的な用い方としては、絞り込み検索という方法もまた有効だ。
たとえば、「ゲーム 戦略」、「文学 邪道」というように、大きなテーマと、それをさらに具体化させるキーワードを組み合わせることで、すばやく目的の情報を見つけることができる。あるいは、「江戸 エロティシズム」、「仏教 デジタル」というように、アンビバレントで意外性に溢れたキーワードの組み合わせを選ぶことで、未知の発見を得られることもある。

絞り込み検索を行なう方法は、検索の入力欄に1つ目のキーワードを入力したあと、スペースを入れ、2つ目のキーワードを入力する。


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千夜千冊の右側上部に「検索」の入力欄がある


 「検索」の機能と同じく、便利で応用性の高い機能として「目次」の機能がある。千夜千冊をとことん利用する、千夜に詳しい千夜エキスパートのユーザーは、過去アーカイブの上部右側にある「目次」のリンクのことを既にご存知のことだろう。
 過去1160余夜(2006年11月現在)におよぶ、千夜のタイトルが全てが一覧表示されるこの目次総覧を、いかに利用するかという作業は、松岡正剛のすべてをむさぼり尽くしたい貪欲な読者にとって、とりわけ深く重要なものであるかもしれない。
 この「目次」ページの有効な利用方法は、まさにユーザーの工夫次第であり、色々と考えられるだろう。たとえば、松岡正剛流の「目次読書法」をここで応用してみるという手段などいかがだろうか。
(「目次読書法」は、デジタオブックレット
 『本の読み方(二)―鍵と鍵穴』に詳しい)

 たとえば、アルベール・カミュ『異邦人』(509夜)について、過去の自分の読書体験を思い出し、どのような物語だったか、自分がそのストーリーについてどのよう感じたのかを回想してみる。そして、松岡正剛であったらどのような読み方をするだろうか、どのような感想をもつだろうかとさらに想像してみる。そういった予想を深めた上で、実際に「千夜千冊」の内容をひととおり読んだ場合、読書の内容を理解するスピードがずっと加速するだろう。また、自分が想起したものと、松岡正剛がレビューしている内容の間に立体感が生まれ、その本に対する意味の認識がより深いものになるかもしれない。

 このような意味に踏み込んだ使い方に加えて、目次を目標達成のためのチャートとして利用するという方法もあるだろう。
 この「目次総覧」ページをプリントアウトしたものを自分の机、あるいは寝室の壁などに張り、読んだ千夜千冊に毎日、欠かさずチェックを入れていく。こういった方法をとること、つまり千夜世界を俯瞰する目線をもった上で、自分にあったプランを進めていくことは、行き当たりばったりで千夜千冊と向き合うよりも、大きな効果につながるかもしれない。


 今回は、千夜千冊の基本オプションとして重要な二つの機能、「検索」と「目次」について触れたが、現在アップロード中の「千夜千冊・遊蕩篇」にリニューアルした後に加わったものとして、「千夜千冊連環リンク」や「Amazon.com」などのネット書店で直接購入できる機能もある。こういった用意された機能をどうやって有効活用するかはユーザー次第。日々の生活と読書体験、そしてブックナビゲーション「千夜千冊」というオープンなソースウェアがそれぞれ響き合い意味をもつような、あなたにぴったりの自分流スタイルを探してみてほしい。


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千夜千冊のタイトルが一覧表示された「目次」ページ


( 編集工学研究所GEAR 石黒壮明/editor,designer)

2006年11月24日[Edit School News]
WEBデザイニングをスペシャル指南!
〜『Web Designing 2006/12』 (11/18発売)毎日コミュニケーションズ

 ウェブコンテンツ、デザイン、運営計画…WEB制作プロセスに欠かせない編集力。ISIS編集学校は、サイト構築デザイン誌『Web Designing』(毎日コミュニケーションズ)の12月号特集「今必要なのは、編集力」に、“誰でも編集力をワンランクアップできる「編集稽古」の特別誌上講座”を提供しています。指南役は、ISIS編集学校師範の日高裕子さん(インターフェイスデザイン事務所勤務)、川島陽子さん(Web制作会社勤務)、竹島陽子さん(Webショップオーナー)の3人。いずれも関西で活躍中のウェブ編集のプロです。

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左から日高裕子師範、川島陽子師範、竹島陽子師範代

 編集稽古は5つ、それぞれ、サイトを魅力的にする効能コメント付。
 ウェブだけではなく、DTPはじめあらゆるデザイン編集に役立つミニ・エクササイズです。

 01 コトバの持つ設定力に気づく編集稽古
 02 要約力がデザインを生む編集稽古
 03 タイトリングが光る編集稽古
 04 メッセージ力をつける編集稽古
 05 イメージを組み立てる編集稽古

<言い替え>、<要約>、<見立て>…いつもの「編集稽古」がフィールドを変えてクールに衣替え。一人でやるより複数でやってみると面白いですよ。ゲーム感覚でぜひトライしてみてください!

(ISIS編集学校 広報)

2006年11月13日[千夜千冊という事件]
前人未到の知の金字塔・千夜千冊達成。
〜千夜千冊アーカイヴス 千夜千冊達成記念イベント『これでだめなら、日本は闇よ。』

 『千夜千冊全集』が届いた方は、もう全巻に目を通されたでしょうか? 超弩級・空前絶後のブックコスモスを前に、しばし茫然とされた方もいらっしゃるのでは、と思います。
 さて今回は、500冊記念パーティー『一人一冊』に引き続いて、千夜千冊達成記念ブックパーティー『これでだめなら、日本は闇よ。』のレポートをご紹介します。
 

 2004年7月7日、『良寛全集』でもって千夜千冊を達成したのは、みなさんご存知の通り。その興奮も冷めやらぬまま、2週間後の7月24日に原宿クエストホールにおいて、『これでだめなら、日本は闇よ。』は開催されました。
 会場も時間も来場者も、『一人一冊』をはるかに凌駕。千冊すべてを飾った特製本棚・燦架(さんか)と、巨大なハスの花が舞台を彩ります。いとうせいこうさんの司会進行で、第1夜中谷宇吉郎『雪』から始まる千冊の足跡を、多彩なゲストを迎えながら、7時間にわたってじっくりと振り返りました。

 『これでだめなら、日本は闇よ。』の詳細レポートは、先日オープンした「千夜千冊という事件」サイトの、「『千夜千冊』記念イベント」のコーナーに掲載しています。全5回にわたる、濃密で絢爛なコンテンツをお楽しみください。

 (2004年7月14日から公開されていた「千夜千冊通信」の内容を一部編集し、再公開したものです)

 千夜千冊という事件
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya_achievement.html


(編集工学研究所GEAR 興梠証 editor)

2006年11月10日[ようやく千夜千冊]
【潜んだ日本7】意味素のモードとコードの謎へ
ようやく千夜千冊-vajra's book tour-
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「利己と意味の遺伝子」
   携帯電話のメールが苦手なのは漢字変換の動作が面倒だからか、親指の不器用を悲しむべきかと途惑いながら、漢字文化圏のメールはどうなっているのかとふと思った。NTTコミュニケーションズのニュースリリースによれば、2006年中に中国の携帯電話の契約数は4億4100万件に達するという。ところが同じ漢字文化圏の日中間の通信は困難だった。

 でも何とか中国語簡体字の文字コード“GB2312”と日本語漢字の文字コード“JIS(ISO-2022-JP)”の相互変換が可能になり、双方に文字化けなしで携帯メールの送受信できるようになった。PDA端末にセットする音声朗読や自由文の日中携帯翻訳システムさえ出現している。
 漢字文化圏といっても、中国と日本では漢字の読み方はもちろん、意味が異なることもある。これは第二百五夜(2001年1月10日)の蘇培成・尹文武傭編『中国の漢字問題』に指摘されていたように、中国の簡体字の整備には新字の発明も含む多くのアイデアが盛り込まれていたが、インターネットの普及によって漢字文化圏における国際コミュニケーションという観点から、中華人民共和国でも簡体字のみを漢字の正系に据えることは見合わされたようだ。
 同じ中国人でも、1960年に制定された簡体字を学んでいない高齢者もいれば、シンガポールなどを除くほとんどの華僑社会、香港や台湾では簡体字を用いないから、インターネットでは簡体字とトラディショナルな繁体字の一発変換を可能にするサイトも多い。おかげで“JIS”によって無方針に制限された漢字が日本のパソコン上でも使えるようになったのはうれしい。このような漢字をめぐる諸現象は漢字のコードとモードに関する諸問題をめぐっていたわけだ。
 携帯メールでは中国語を入力する面倒もなみなみならないようだ。日本語のローマ字入力と同様に拼音(ピンイン:pīnyīn)で入力するという。拼音はvを除くアルファベットの25字を用い、4声を表す4種のアクセント記号をつけ、隔音符号のアポストロフィーや二字以上の語を分解するハイフォンなどもあって大変そうだ。句点も区切りの「,」、並列の「、」を選択する。慣れれば平気だろうが、拼音を習わなかった世代は苦労する。そこに手書き入力付きの携帯電話が出現し、そのユーザーの伸びが注目されている。
 こうした面倒は日本での漢字入力手続きにもある。それがアルファベット圏の3倍もの時間を要するから、日本語のローマ字化を推進しようという短絡的な議論も喧しい。しかし現状の技術の限界によって、日本の文字文化を放棄しようなんていうのも拙速にすぎる。こんなインターネットの記事群をながめていると、メールの打ち込みの音声と文字の関係には文字生成の編集ミームが働いているような気がしてくる。文字を打ち込むたびに、呼吸と身体の振動で情報を発する無文字状態から文字が浮かびあがるプロセスを分節しながら追認しているようでもある。
 前回、訪れた千夜千冊の世阿弥元清『風姿花伝』(第百十八夜【0118】2000年8月29日)にあったように、日本には「文字のない文化」だって伝承されうる情報環境が失われてはいなかった。ポランニーの記述不能な「暗黙知」に支えられているという推測も当たっていようが、『風姿花伝』は身体という情報発信源の記述にチャレンジしていたともいえる。
その文字にならない情報体は「情報を発する生命」を基盤として成立していたわけだ。この情報体は世代や地域をこえて伝播できた。これを現代の科学で探求するには物質的遺伝子の情報的根拠ではなく、情報的遺伝子の物質的根拠を探ることにもなる。そんなことを思いながら、千夜千冊の『風姿花伝』のキーワードとなっている「【文字のない文化】の遺伝子」をクリックすると、なんとスーザン・ブラックモア『ミーム・マシーンとしての私』にワープした。
 世阿弥の「物学」(ものまね)はジーンとミームをめぐる問題に延長化されていたわけだ。それは生命の当初までさかのぼらないまでも、DNAの複製があって、コピーミスによる多様化がおこり、そこに淘汰がおこる。淘汰がおこるにはなんらかの差異が表現系として現れてきたということだ。差異こそが情報の起源なのだ。
 こうして発生する多様な情報体を伝播させ、再生させる「意味情報の基本配列」のようなものが、第千六十九夜(2005年10月26日)のリチャード・ドーキンズ『利己的な遺伝子』に紹介されたミームにあたっている。松岡正剛はブラックモアのミーム論の独創性を、情報としてのミームはそのコードがコピーされるばあいと、そのモードがコピーされるばあいがあると考えたことに見ている。
 ここで松岡正剛はスーザン・ブラックモアがミームという概念を用いて「自己」や「私」を解読しようとしたことに異議を差し挟みながら、文化・風習・思考などの要素が複合的に溜まっている「ミーム・プール」というべきものがあって、さまざまなミームが多様な相互作用をおこす「意味の情報体の相互性」を描きだしている。そこでは何かが淘汰されながら、縮退したり、強調され、それぞれが高速の連携をおこしているとする。多様な社会文化は、こうした淘汰によって勝ち残ったミームの集積体ともみなされる。
 この「ミーム・プール」はインターネットで囲まれたウェブにやってくる大量の情報群にも投影される。そこにはどんどん情報が溜まり、それらは分類されてポータルを構成し、ユーザの検索と模倣を待っているというわけだ。けれども、はじまったばかりのミーム学ではミームの本質というべき「真似されやすさ」、「ミームにおける誤答率」の問題の検討もなされていないし、情報エントロピーや情報ノイズのかかわりや、ミームを乗せて運ぶヴィークルの検討もはじまっていないとも指摘されている。
 なおかつ、ミームのヴィークルの典型は脳だが、多様な脳の相互交流群ともイメージされるミームの群体にどのような役割をおびた情報の集合体が出現しうるかなどといったことは俎上にものぼっていない。このような情報複合状態が文化情報体として認識されたことがあっただろうかと思いながら、漢字の発生における情報問題を想起してみた。
 たとえば中国最古の史書『国語』の「周語」、癘王(れいおう:紀元前8世紀)の項に、多様なミーム共有体から情報を収集し国事を決定すべきことが論じられている。「公卿、大夫、士に詩文で意見を献上させ、目がふさがった瞽(こ)に楽曲を献じさせ、史官に記録書を献じさせ、瞳のない盲(もう)に詩を謳わせ、瞳はあるが視力のない盲に記憶を語らせ、百工に助言させ、庶人の言葉を伝えさせ、近臣に正させ、親戚に補佐させ、瞽史から学び、天子の師に戒めさせ、王はこれらの意見を斟酌(しんしゃく)する」という。
 これは癘王が悪政をおこなったので、周王朝を支える邵君(しょうくん)が多様な情報を総合して国政を推進するよう諌めた言葉だが、基本的には情報機器に囲まれて多様な情報とつながっている状態をつくることと変わりはない。ここで現代の情報系にないのは「盲」と「瞽」の情報装置だ。瞽の楽曲は神との交信によって得た音楽で表現される情報、盲の詩は古来の歌謡、その記憶は神話や王室の伝承などから来る情報であろう。さらに文字に書かれた記録書を整備する史官と文字に書かれない情報を保持する瞽史があったことが知られる。前者は情報のコード、後者は情報のモードを重視したと推測されよう。
 周王朝が衰退し、動乱の春秋時代に向かう最中、中華という精神史を『国語』として読み出した左丘明も盲目だった。左丘明は最後の瞽史の1人かもしれない。瞽盲の情報の読み出し様式が詩文・記録・歴史などの情報のモードとなった。蛇足ながら、孔子は左丘明を批判して儒学を樹立した。儒学はすべての情報を文字たりうる情報と割り切って、人間の知覚が及ばない情報は切り捨て、ヒューマン・フィロソフィーを構成した。そのために左丘明のような瞽史の実像は歴史の闇にかき消されてしまった。
 しかし老子は「天道は善を賞し淫を罰す。我は瞽史にあらず、いずくんぞ天道を知らんや」という。これを情報論として捉えると、「善」は情報の組み合わせの最適性、「淫」はある傾向の情報ばかりを選択することだ。そして瞽史ではないから、天道(情報を発生させる道筋)、最初のミームは知りようがないという。現代人がテレビなどの興奮や愉楽を伴う偏った情報に淫して情報編集が混乱しているように、早くも老子は恣意や論理や詭弁をこととする文字情報に淫する危惧を呈した。現代哲学がこのような情報問題に気付くのは、第七十夜(2000年6月14日)に紹介されたマクルーハン『グーテンベルクの銀河系』に論じられた問題提起以降のことだった。
 文字が広まった当初、文字化された情報は情報の総体のごく一部でしかなく、人間が知りうる情報世界も未知の情報の海に浮かぶ孤島とみなされていた。西周末期までは未知の情報をも勘案して、情報の読み出しのモードや意味群のコードの配列の最適性を保障する編集プロセスが瞽盲の編集装置として残されていた。これは文字や画像としてすくいあげられた情報から情報そのものの海へと遡行するために残された尾っぽだったともいえよう。その「ミーム・プール」から音声や詩文や事物や画像などの情報を、ミームのモードとコードにそって読み出す“瞽盲に託された編集装置”はミームのヴィークルのピュアなモデルともみなされうるかもしれない。

編集工学研究所GEAR   高橋秀元 研究員

2006年11月02日[千夜千冊という事件]
『千夜千冊全集』にはウレシイ"特別巻"がついてくる
〜『千夜千冊全集 特別巻』ガイド

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『千夜千冊全集 特別巻』

 『千夜千冊全集』の七巻セットには、『書物たちの記譜』と題した特別巻がついてくる。七冊の本巻が赤色のカバーであるのに対して、漆黒のカバーで異なりの存在を主張する特別巻だ。ここには、千夜千冊に綴られた松岡正剛の読書法・読書術の解説、読書年譜、そして千夜全集を読みこなすための3種の索引がパッケージされている。

■「ぼくの読書術」:千夜千冊中、披露された多様な読書術を、再度引用した読書指南書。読書体験を言葉にするまでが松岡流読書。そう、「読書とは編集なのである」。

01)読書の多様性 02)本と出会うとき 03)書店を楽しむ 04)図書館へ行く 05)本との接し方 06)読んでいる途中のこと 07)マーキングする 08)音読する 09)言葉と付きあう 10)思速で読む 11)自伝や日記と伴走する 12)物語の中に入りきる 13)編集にのる 14)文庫・新書・辞典の活用 15)年表に書き込む 16)科学という読書 17)本棚をつくる 18)書物を感じる 19)メディアとして読む 20)書物のなかに動く構造 21)書くということ 22)「千夜千冊」の書き方 23)読書術秘訣

■「松岡正剛二万二千夜譜」:松岡正剛の読書年譜。松岡正剛事務所の太田香保さんによる編集執筆。“ぼくがぼく自身を書くよりも松岡正剛っぽい”と言わしめた、松岡正剛62年の格別の知の足跡。

■索引:七巻に記された書物の海を航海するための羅針盤ともいうべき「索引」は、引用も含めた総紹介書籍数およそ15000冊分、総登場人名14000人超におよぶ。千夜コスモロジーの宇宙の中から、探している情報に最短で辿り着くために、人名、作品名(書名)、キーワードの3種類の「索引」が用意されている。

■インデックス:「全巻構成一覧」は、計74章、1144夜に及ぶ全集の総目録であり、千夜の大海を俯瞰して見とるために不可欠なものとなっている。加えて、現在インターネット上で公開中の『千夜千冊』の全てを見渡せる「千夜千冊ウェブ連載一覧」も掲載されている。

全集同様、口絵には、松岡正剛の面影を撮影した十文字美信氏の写真連作がフルカラーで織り込まれている。書斎での松岡正剛の眼差しや動作、空気感までもが、紙面から立ち上る。

松岡正剛のエッセンス本ともいえる『千夜千冊全集 特別巻』。必ずや松岡正剛と千夜千冊という“事件”の真相に触れることができる。


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「松岡正剛」が豊富な写真図版とともに解き明かされる



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十文字美信氏の撮りおろしフォト



( 編集工学研究所GEAR 石黒壮明/editor,designer)

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