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▲共読日本を編集中!

一つのお題にたくさんの回答と指南が連なる“共読スタイル”を通して、新しい方法に出逢うための学校、編集術の修得とともに共読スキルが格段に上がります。
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■セイゴオ先生の編集術エクササイズWebツアー[序]→ISIS本座で随時受付中!

■イシス編集学校
秋開講の基本コースは2011年10月17日開講。
→[守]お申込みはこちら。


 
2006年07月 記事一覧
[07/31]
松岡校長、『アエラ』誌上で読書術指南。
[07/30]
第一回「全国ミメロギア投稿コンテスト」
[07/24]
【潜んだ日本4】行こう見知らぬ国々へ
[07/20]
松岡正剛直伝・読書術講義録
[07/15]
ISIS編集学校*なるほど用語集〜その2「先達文庫(せんだつぶんこ)」
[07/14]
編集稽古のゲームワールド化!?
[07/13]
「デザインと編集」を語る3夜。
[07/13]
学校案内リーフレット、さしあげます。
[07/11]
おめでとう!「千夜千冊」三周年。
[07/08]
秋開講<入門コース>をこの夏さきどり!
[07/03]
IMAGINE―検索から“連想”へ
 
[テーマ別アーカイブ]
■EEL PROJECT
■Edit School News
■information
■なるほど用語集
■ようやく千夜千冊
■セイゴオローグ
■情報技術と経済文化
■赤坂稲荷坂ZERE
■千夜千冊という事件
■編集のルール・ロール・ツール
 
[月別アーカイブ]

2011年: 8月 5月 4月 3月 1月
2010年: 12月 10月 9月 8月 7月 6月 5月 4月 3月 2月 1月
2009年: 12月 11月 10月 9月 8月 7月 6月 4月 3月 2月 1月
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2007年: 12月 11月 10月 9月 8月 7月 5月 4月 3月 2月 1月
2006年: 12月 11月 10月 9月 8月 7月 6月 5月 4月
2005年: 11月       
      
[松岡正剛Online]

     
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2006年07月31日[Edit School News]
松岡校長、『アエラ』誌上で読書術指南。

 本日発売の朝日新聞社刊『AERA』('06.8.7)の「夏休みこそ超古典読破術」と題した記事で、われらがISIS編集学校 の松岡正剛校長が、「師範」役として登場しています。

 『神曲』、『資本論』、『純粋理性批判』『源氏物語』、そして『聖書』。
それぞれの古典に添えられた数行の読書指南を読む。
それだけで、もしかしたら、この夏から先、読書人生が大きく変わるかも!?

 大いなる歴史を背負った書物を、かくも「遊々と」読む。
 そのための基礎体力づくり、基礎技術は、「ISIS編集学校」にて指南・伝授しています。
こちらは着々、受講生みな、人生編集・進行中、です。

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(編集工学研究所CORE 佐々木千佳)

2006年07月30日[Edit School News]
第一回「全国ミメロギア投稿コンテスト」
8月1日幕開け!

〜どなたでもご参加できます。編集稽古で遊ぼう!

皆さん、ご注目ください。ISIS編集学校の人気の編集稽古「ミメロギア」が、この夏、投稿コンテストになって、大々的にデビューします。

松岡校長の著書『知の編集工学』での紹介をはじめとして、編集稽古のなかでも一番知られた名物稽古。ISIS編集学校の入門コース「守」では、全校生徒がそのできばえを一斉に競う「番選ボードレール」というコンテストの課題にもなっています。

「全国ミメロギア投稿コンテスト」は、編集学校を未体験の方に、編集稽古の面白さを知っていただく機会にしたいと考えています。どなたでも気軽に参加をしていただけるコンテストとして開催いたします。

ミメロギアは「一対の言葉」に、それぞれ自由な形容を与えて、イメージの変化を楽しんでいく編集ゲームです。

例)
●お題「イチロー・マツイ」

 回答
 「しなるイチロー・うなるマツイ」
 「ライフルで狙い撃つイチロー・バズーカをぶっ放すマツイ」
 「竹っぽいイチロー・樫っぽいマツイ」

●お題「携帯電話・自転車」

 回答
 「どこからでも携帯電話・どこへまでも自転車」
 「車中禁止の携帯電話・路駐禁止の自転車」
 「かけまくる携帯電話・かけまわる自転車」


最初の「お題」なら、イチローとマツイという2人のメジャー・リーガーの特徴が対比されながら、なるほどと納得のある対句になっているのがお分かりいただけるでしょう。つけた言葉で「対」のことばの「らしさ」をどのように際立たせていくか。多彩なイメージの編集が工夫のしどころです。ちょっと言葉を変えただけで、面白い場面が出現し、言い得て妙なフレーズに仕上がったり、と興味は尽きません。

第一回「全国ミメロギア投稿コンテスト」の「お題」および詳細の発表は8月1日(火)。これからISIS編集学校を受講したいという方には嬉しい賞品もご用意いたします。ミメロギアで、編集力の腕試しに挑戦!

ISIS編集学校を卒業した方も久しぶりの編集稽古を楽しみに、どうぞ。友人、ご家族にもどんどん教えてあげて、ご一緒に挑戦してください。

◆開催概要
主  催:ISIS編集学校
参  加:どなたでもご参加いただけます
開催期間:8月1日スタート、1週間ごとに計4ステージ開催
   毎週新しい「お題」が発表されます。
   各幕の作品投稿期間は3週間

開催スケジュール(予定):
        ◎お題発表  ◎投稿締め切り 
第1ステージ:8/1(火) 〜 8/21(月)   
第2ステージ:8/8(火) 〜 8/28(月)   
第3ステージ:8/15(火)〜 9/4 (月)   
第4ステージ:8/22(火)〜 9/11(月)   
入選作品発表------------9/20(水)

◆賞品ほか詳細は、8月1日、ご覧の「いとへん」にて。
◆「ミメロギア」の「お題」出題スポンサーを募集中です 期間中にコンテストの「お題」を課題として、出題することができます。
 ご興味・ご関心のある方はISIS編集学校事務局までお問い合わせください。
 メール・タイトルを【ミメロギアスポンサー問い合わせ】として
 右記までお送りください。editschool@eel.co.jp

2006年07月24日[ようやく千夜千冊]
【潜んだ日本4】行こう見知らぬ国々へ
ようやく千夜千冊-vajra's book tour-


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天下布武の時代


 レクリヴァン『イエズス会』(第222夜)のキーワード、「信長の天下統一」から、谷口克広『信長の親衛隊』(第455夜)へと渡って、夜明け方、テレビを点けてサッカーのワールドカップ優勝戦の終盤を聞きながら原稿の用意をしていたら、いきなりジダンの退場だ。ジダンはイタリア選手マテラッツィに頭付きをくらわした。ジダンは弁解しなかったが、TV各局や政府筋はマテラッツィの悪口に原因があったと、VTRの口唇術による解読などを発表した。

 最初にイタリア政府が「お前の姉は売春婦で、汚いアラブ人、テロリスト」、続いて英紙タイムズは「売春婦、テロリストの息子」と報じた。「テロリスト」は南欧諸国で北アフリカ諸国の出身者への罵倒なのだ。続いてイタリアのメディアは「お前はアルキの息子だ」と報じる。アルキはアルジェリア独立戦争でフランス側についたアルジェリア軍人で、故国の裏切り者ということになり、反転した意味になる。入り乱れる報道にアルジェリアン2世にしてフランスサッカー界の英雄ジダンをめぐるヨーロッパ諸国の複雑な心理が見え隠れする。その淵源に“1534年の世界変動”がイメージされてきた。
 1534年は織田信長が生まれた天文3年である。この8月15日、聖母マリア被昇天の日にイグナチウス・ロヨラが結成した7人のソサエティ、イエズス会はたちまち世界をネットワークした。年代暗記のための「行こう見知らぬ国々へ」はイエズス会成立にとどまらない。この年、ルターが『聖書』のドイツ語訳を完了し、ヘンリー8世は「首長令」を発布してイギリス国教会の首長となった。そうしたキリスト教の内部加熱がプリント・メディアを発達させた。例えばイギリスの出版ギルドは、1534年から1550年ころまでに写字や飾字のギルドからプリンター(印刷)のギルドへと変貌していった。
 このとき、フランス国王フランソワ1世と神聖ローマ帝国皇帝・スペイン王を兼ねたカール5世はイタリア支配をめぐる40年戦争の渦中にあった。フランソワ1世はルター派を煽動して神聖ローマ帝国の足元を揺るがし、オスマン・トルコ帝国のスレイマン大帝を呼び込む遠交近攻策を敢行し、1532年にトルコ軍はウィーンを再度包囲する。そして、1534年、大帝は兵を返してイランのサファヴィー朝を討ってバクダードを膝下におさえた。
 アルジェリアではハイヤーンとハフスの東西王朝が衰え、地中海諸国が恐れるバルバリア海賊が跳梁した。これにはイベリア回復を目指す亡命富豪やキリスト教徒、ユダヤ教徒の海商が参加していたが、新興のスペインに押さえ込まれはじめる。バルバリア海賊の頭目ハイル・アッディーンはバクダードに向かうスレイマン大帝に恭順を誓い、その庇護下にアルジェリア州が成立した。ヨーロッパから見れば、この地中海の無法地域を近代フランスが無法な外人部隊を用いて征服したわけで、アルジェリアを介したスペイン、イギリス、フランス、ドイツ、イタリアの感情は異なり複雑だろう。
 1534年といえば、インカ帝国を滅ぼしたピサロがトルヒーヨを建設し、マンドーザがラ・プラタ川流域の探検に乗り出し、翌年にブエノスアイレスを建設してアルゼンチン建設の基礎を築いている。インドではムガール帝国が勃興する動乱期にポルトガルが進出し、1534年11月3日付で、ローマ教皇パウルス三世の大勅書が出され、ゴアに司教区が設置される。その管区は喜望峰からインド全域にわたった。
 この大航海時代はカリスマ的帝王による地域統合の時代でもあり、銃砲火器による戦術の転換とともに、帝王に直属した騎兵と情報の記録・解析に当たる文官のミドルによって自在に働く軍事組織革新の時代だった。これは民族文化圏の抗争を際立たせることにもなった。オスマン帝国では君主の子飼いの軍隊、カプクルの主力、イェニチェリを銃火器歩兵として複雑に組織化し、功績を挙げた人材を分国統治者に採用していった。イェニチェリは従来の家臣だった土地を分有する諸侯や騎士ではなく、征服地のキリスト教徒などをイスラム教に改宗させて編成した皇帝の近習出身者なのだ。
 これに対抗したのが、1534年に名を顕したスペインのテルシオ(3部隊の野戦方陣)で、ロンバルディア、ナポリ、シチリアと名づけられ、王に忠誠を誓う傭兵を訓練し、銃火器装備のクロスボウを方陣の四方に配した移動陣形だった。そこでフランスも軍制を改め、国王直属のカデ(小姓)を、銃砲火器を扱う近衛兵に編成し、テルシオに学んだ陣法を開発した。これはイギリスではキャディと呼ばれ、士官幹部候補生ともなり、戦陣に応用されていく。主君の近習キャディのイメージは、今でもゴルフのキャディに留められている。
 しかし守備を固めて先陣の突破を狙うテルシオの陣形もオランダ軍に敗れた。先制攻撃にいささか重いテルシオに対抗し、銃砲の斉射部隊を順次後方に移動させて射撃しつづける背面行進(カウンター・マーチ)を伴う、士官と事務官14名、長槍兵50名、銃兵86名の部隊を複合化した攻撃陣形によって、オランダ独立戦争を勝ち取った。
 織田信長も天下布武を宣言するには、移動しながら可変的に構成される戦陣を必要とした。『信長の親衛隊』では、信長は側近の吏僚(文)、馬廻り(武)から抜擢して近習として仕えさせ、これを組織して野戦常住の親衛隊を形成したという。松岡正剛は「部門のトップにいる者よりも、近習の小さな仕事に当たっている者を近づけた。そういう者に最も重要な情報を洩らし、その情報をもった近習がどのようにその情報を処理したかを見て、信長は事態にあたった」と評している。これは情報の流路が組織となるという本来の組織形成の実践に当たっていたわけだが、重ねて「“見えない部分”が"超部分"な何かを創発することだってあるはずである」として、すべての情報流路を把握して流動的な組織を形成する限界も付け加えた。それは組織論の究極をも示唆している。

編集工学研究所GEAR   高橋秀元 研究員

2006年07月20日[セイゴオローグ]
松岡正剛直伝・読書術講義録
〜7/13 「セイゴオ読書術教えます」@ギャラリー册

 7月13日東京・千鳥ヶ淵にあるNIKIギャラリー「册」で、松岡正剛のギャラリートーク第2弾「セイゴオ読書術教えます」が行われた。
 「册」では27日まで千夜千冊展が開かれていて、さまざまな書画や、独自のオブジェ作品、コンセプトのドローイングなど松岡の手による“知のオブジェ”が展示されている。雨模様ながらも明るい光が差し込む縦長の空間にひしめき合う聴衆が、その講義に聴き入った。
 千夜千冊のコピーがおどる短冊が飾り付けられた七夕笹のもとに、麻スーツ姿で現れた松岡が、文庫本を使ったリアル・エクササイズも交えながら、“速効性”をもって伝授していった。

 「読書というものは、なぜかものすごく未熟な状態でしか世の中に提示されていないメソッド」と語る松岡が、三十年かけて日々実践・研鑽してきた読書法の真髄とは…

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松岡正剛直伝とききつけて会場いっぱいに集まった聴衆

■本の選び方―棚から取った本の左右をあわせて3冊を見る、覚える、感じること

 「まず、本を選ぶというところから。そこから変えないと読書は変わらない」
 松岡は三本指をつくりながら、講義の最初に「3冊」というキーを提示する。棚から取った本の左右をあわせて3冊を見る、この3冊ずつのアイスキャンを実践することによって、本をつねに複数の組み合わせ、アソシエーション、アンサンブルで見たり、接したりするようにすることが重要であると説く。そして、この本を選ぶという行為を松岡は、「ブティックで服を選ぶように」と喩える。服の陳列を見た瞬間、自分に似合う似合わないというのを感じるようにという意味だ。

 続いて、今度は本棚をアレンジする側である書店に向けて、ブティックがやっていることに学ぶべきであるという提言が放たれる。
 「ブティックではいろんな並べ方をしている。しかも近年、表参道に並ぶファッション関係の建物が、こぞって半透明になっているという現象があります。どこかシルエットが見えるようになっている。たいへん工夫をしているわけです。ところが書店の本棚には、そんな違いがまだ見えない。これをうんと変えたほうがいい。書店は誰かがやれば変わります。それぐらいの可能性がある。日本人の滞店時間のデータがありますが、飲食以外で1人の滞店時間が長いのが書店なんです。ここで何かをするというのはチャンスなんです」
 「3冊の並びを見ることで、書店の空間の価値観と自分の価値観が出会える。書物というのは、著者がいて、エディターがいて、版元がいて、営業がいて、書店取次がいて、書店員が並べている。そこには価値の選別が幾重にも入っている」と、Web上にあふれるテクストとは異なり、本というものがつくられる過程、棚に並べられ読者が手にするまでの過程における「編集」が生み出す価値を力をこめて語る。

 ここまでに語られたことについて詳しくは、千夜千冊第752夜 小川道明 『棚の思想』にあるテクストを読まれるとよいだろう。
 松岡は、われわれがとらわれている先入観を振り払うかのように、「みなさんは読書というものを知的行為と思いすぎている。もっとスポーツやファッションに近いもの、アスリートなものでファッショナブルなものと感じたほうがいい」と、読書は頭だけでするものではないことを強調している。


■本の読み方―本の構造と人間の知覚が持っているスピードの勝負、この歴史の中で本を読むべき

 本の選び方を確認した後、いよいよ本の読み方に入っていく。速読術のポイントとはなにか。「速読というのは時間のことじゃない。構造を速く感知できるかどうかにかかっている」と、松岡はいう。
 「行を早く追うためのナナメ読み、速読術は世にあふれているが、そういうことではなく、本として著された入れ子状の階層的な構造をつかむこと。われわれの中に潜んでいる何か“ある形”というもの…これをつかめば、たとえば小林秀雄と三島由紀夫なんて対照的な文章だが、たちまち読める。構造のつかみ方は普遍的なものでなく自分なりのものでいい。ただし独自の工夫をすべきです」と説きながら、目次読書法やマーキング読書法など、自ら実践・研鑽してきたメソッドを、ワークショップ形式で開陳していった。

<目次読書法>
 松岡は、つねづね本の内容を読みたい気持ちをぐっとおさえ、目次を読みながら書いてあることを想像してから読むことの重要性を説いている。
「目次をちゃんと読めば、そのあとが全然ちがってくる。ぼくがどうしているかというと…目次を読んだら一度伏せてから思い出してみる。次に、どういうことが書いてあるかを想像してみる。ここで想像したことがすごく大事。このようにして流れが頭の中に入り、書いてあることを想像することになる。これをしないから、著者の書いたことにひれ伏しててしまう」と、方法を語り、「速読とは物理的なスピードではなく、本についての想像の量であり、それが多ければ多いほど速読である。これが本を速く深く読ませ、感動を素直にさせる。これをやらないと、本のほうに引っ張り込まれてしまうんです」と、著者の思考や表現に引きずられないというその効果を強調した。

<マーキング読書法>
 続いて、20代のころ武田泰淳の書庫に出入りして、その蔵書にほどこされた赤鉛筆の泰淳マーキングに驚いたというエピソードをひきながら、マーキングについて解説していく。
 「マーキングは絶対やったほうがいい。本を汚すことにリスクのようなものがあるとしたら、それの100倍ぐらい得るものがある。養老孟司さんのように、マーキング用の2Bの鉛筆がないと読む気にならないと言う人もいる。しかも硬さは2Bでないとダメらしい(笑)」。
 そして、「ふせてあける」や「マーキング」などのメソッドが、人間の知覚の構造と対応しているものであることを説明した。
 「人間というものは認知と再生が違うメカニズムで出来ているので、覚えたことが覚えたとおりに出ない。入れたものをどう出すかということをアフォーダンスしておかないと出ないということです」。

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文庫本を使ったワークショップのようす。本をあいだに、たちまち活気につつまれた。
「声を出して読む。ふたりで読む。これが現代の読書にはないんです」(松岡)


■理解するために読むというのは5分の1でいい

 そして、松岡は「理解するために読むというのは5分の1でいい」と喝破する。
 「テクスチャーだとか感覚とかクオリアとか全部あって読むのが読書。何らかの体験が過ぎ去った、というつもりで読む。相手(著者の書いたこと)がすごければ見逃す、というのもあっていいんです。野球でいうなら、ピッチャーの投げてきた球が内角を鋭くえぐったような感覚ですね」。
 「ぼくの千夜千冊がそうなんですが、必ずしも理解したことを書いているのではない。たとえば、ぼくが18歳のとき、あまりにも素晴らしく過ぎ去った…というような読書体験のことが書いてある」。

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(左)岩波文庫『哲学ノート』での重要箇所のマーキング組版のようすをマイクを使って表現
(右)マイクをバットに見立てて構えながら、読書時に受けた感覚を喩えで表現


■千夜千冊全集・全七巻の本の並び―これに合わせて、自分の思考や日々を変えていく

 ここは、松岡の言を汲み取ってもらいたい。
 「千夜千冊全集・全七巻の本の並び。これは、もし自由に並べられる時間と空間があるなら、自分の本棚はこれにしていくというものになっています。陶芸家が窯や焼き物と、ピアニストがピアノと暮らすように、これに合わせて、自分の思考や日々を変えていく。読書だってそうなんです。知識が豊富になるだけだったら、そうなりますよ。そうではなく、そこに松岡知があるとしたら、それごとそこから持っていく人がどれだけいるか、ということをしたいわけです」。


■ぼくの方法は「マーキング」であり「3冊読書」である

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(左)黒板のような黒いカンバスに描かれたドローイング(右)「千夜千冊控帖」

 会場に展示されていた黒板のような黒いカンバスに描かれたドローイングを手にとって自ら解題しながら、「こういうものが何百と、いまのぼくの中にある。それが組み合わさっているわけです」と語り、次に蛇腹状の冊子に編集的世界観のコンセプトマップを手書きした「千夜千冊控帖」(「册」で販売中)を広げながら、「簡単に言えば、これは私のコンセプトテーブル。おそらく600とか1600ぐらいあると思う。これをたとえば何かのプロジェクトのときにどこを出すかを考えます。プロジェクトには自然科学とか人とか、いろんな情報地図が待っていて…新しくもっと出会いたいと思っています。そこに、ぼくもコンセプトを出す。そのときに、こういうアイテム図を組み合わせるわけですが、その基本は読書と黒板なんです。コンセプトを絵で表したい。絵にするためにはマーキングをして再生可能にしておきたい。それが黒板のドローイングになる」と、数々の手わざを初めて公開しながら、自らの知の方法を語った。


■本の力を信じている。だから本にしかできないことを伝えたい

 最後に松岡は、「本は三千年の歴史を通過してきたおそるべきツールだと思いますし、PCや携帯にはないものを もっているとは思うんですが、それらがさまざまな機能を内包してユーザーに提供し始めたものからくらべると、本というものはあまりそれをやっていない」と、ともすればPCや携帯などのコンテンツに押され気味の状況に対し、有史以来「知の最大のユニット・オブジェクト」であり続けた本の歴史とその可能性、書物の復権への想いを語った。

 「千夜千冊全集版部立集」(「册」で販売中)の裏表紙には、本棚を背に胡坐をかき、こちらを凝視する松岡の写真とともに「本の力を信じている。だから本にしかできないことを伝えたい」というマニフェストが記されている。

追記:千夜千冊全集・特別巻に書き下ろし「ぼくの読書術」が収録されています。
⇒お問い合わせ・ご予約は求龍堂で

「声を出して読む。ふたりで読む。これが現代の読書にはないんです」(松岡)
世界読書の方法を学ぶ入り口は「ISIS編集学校」、「千夜千冊」にあります。

(文と写真: 編集工学研究所GEAR 池田紀務/editorial engineer)

2006年07月15日[なるほど用語集]
ISIS編集学校*なるほど用語集
〜その2「先達文庫(せんだつぶんこ)」

 ISIS編集学校オリジナル用語解説、第二弾です。この週末に開催される「感門之盟」(期ごとの修了記念イベント)にちなんで、「師範代たちのいちばんの宝物」である「先達文庫」をご紹介します。

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松岡校長が、その人に向けて贈る本。

「先達文庫」:ISIS編集学校の師範代をつとめた人、ひとりひとりのために松岡正剛校長が選んで贈る本の名称。期の修了を記念し、「感門之盟」で手渡される。
超有名ブック・ナビサイト「千夜千冊」の著者でもある松岡校長ならではのセレクト。「先達文庫」贈呈時に松岡校長が師範代に語るメッセージは、「ブック・トーク」としても他に類を見ないものとなっている。
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感激!意外?本の世界が、私の隣に。

その本の背景と、師範代の人となりが、本の達人・松岡校長によってひとつの物語となる。師範代を担い掛け値なしで自らを発揮した人にこそもたらされる、知のバトン。
贈られた師範代の多くが「どうしてわかったんだ!」ともらす。「タイトル・著者名を見るなり涙がこみ上げた」「師範代の次に向かうべき冒険の扉に通じる鍵を受け取った気分」。みな格別の想いとともに、この「先達文庫」を手にする。本の中表紙に記された言葉が、師範代と校長の間をずっと結び続ける。
後輩の師範代たちが何を贈られるのか、先輩師範代たちは楽しみに感門之盟に集まってくるのである。


★7月16日(日)午後12:30から、東京都庭園美術館の大ホールで、「感門之盟」が開かれます。
関係者の参加が主の集いですが、今回は特別招待枠もあります。編集学校に興味がある方は以下へいそぎお問合せください。
front_es@eel.co.jp(佐々木)

(編集工学研究所CORE 佐々木千佳 )

2006年07月14日[EEL PROJECT]
編集稽古のゲームワールド化!?
〜鯨夢(げいむ)談義:クリーチャーズ赤羽卓美氏・今国智章氏と

ISIS編集学校で師範をつとめるゲーム制作会社クリーチャーズの赤羽卓美氏。これまでスーパーファミコンソフト『MOTHER2』や『ポケモンカード』の制作に携わってきている。
⇒「進化のステップへ... 編集は終わらないのだ」 師範メッセージ 赤羽卓美

「いまやパッケージになるゲームよりもゲームの本質は社会の中に回収されているし、人々の意識の中にもいろいろ入り込んでいる。そういう構造を逆手に取ったときに、どういうことができるのかということをここ数年考えている」と語る赤羽氏が構想するゲームの姿とは…?
東京・日本橋の株式会社クリーチャーズを訪ね、赤羽氏の考えるところに迫ってみた。

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ポケモンセンターのゲートをくぐって、いざクリーチャーズへ


■ゲームとは、それに触れることによって、自分がいかに変われるか、ちがった人間になれるか、というのを通過すること

――赤羽さんがいまゲームでやりたいことは、どういうものになるのでしょうか?

赤羽: まず、子どものマーケットを例に話をしますと、そこには遊びのメインストリームというものがあります。面白いかどうかが問題ではなく、そのストリームの中に自分がいるということが、子どもたちにとって重要になっているんです。自分が遊びたいから遊んでいるんじゃない、とすら言えます。それが一つのヒットしか生まれない構造をつくっているわけです。この状況を変えられるものを作りたいと考えています。

――3月に行われた「感門之盟」(編集学校恒例のイベントで、毎の終わりに催される。活動を終えた師範代や師範をねぎらい、新しい師範代たちのスタートを祝う会のこと)のときに、壇上で松岡正剛が赤羽さんに「鯨夢(げいむ)」と書かれた色紙を贈りながら、「赤羽君はゲームってどう考えてるの?」と問いかけたときに、「“おみやげ”みたいなものが欲しい」と話されていたと思うんですが?

赤羽: “おみやげ”というよりも“変われる契機”ですね。つまり、ゲームとはメディアですので、それに触れることによって自分がいかに変われるか、ちがった人間になれるか、というのを通過することなんです。そういうゲームをつくることが、自分がやって価値があるものだと思っています。時間の消費だけに終わらないもの、です。

――ええ。私もRPG(ロール・プレイング・ゲーム)とかをやっていましたが、あるときパッタリやらなくなりました。時間の浪費ではないかと突然感じ出したことを覚えています。『ユリイカ』任天堂特集に鴻上尚史さんと八谷和彦さんの対談*1がのっていて、これを読んだとき、自分が感じていたことを説明してもらえた、という感じがしました。

*1
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八谷 『ドラクエ』のプレイ時間の表示が「100時間」とか出ると、虚しくなりますよね(笑)。ラスボスを倒すために、一〇〇時間も使っちゃったのかよ、と。しかもそれは世界中でオレだけでなく、みんながやっている。
鴻上 「プレイ時間の長さ」は、ある時期までは「充実感」だったのが、ある時期から「虚しさ」に変わった。大きなパラダイム・チェンジがあったと言っていいと思います。例えばガソリンの匂いが、高度成長を象徴する「いい匂い」だったのが、体に害を及ぼす「悪臭」に変わったみたいに。
八谷 DSのソフトはそのパラダイム・チェンジをよく理解したうえで設計されていますよね。『脳を鍛える』もそうですし『えいご潰け』や『旅の指さし会話帳』も、「実生活に役に立つ」ものなんですよね。
鴻上 そう、結局そこへ落ち着くんですよね。
八谷 鴻上さんの「英語ができるようになるRPG」、惜しかったですね(笑)。
鴻上 そうなんですよ。モンスターの英語の問いかけに正しく答えると、倒すことができる。敵が段々難しい質問をして来て、レベルがアップしていく、とかね(笑)。
----- 『ユリイカ』2006年6月 特集任天堂 (青土社)

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打ち合わせルームには、古今東西のボードゲームからTVゲームまでズラリと並ぶ。往年の名機の姿も。

■編集稽古のゲームワールドで、楽しみながら編集力がアップする!?

――ISIS編集学校では“編集稽古”と称して、ネット上でいろんなエクササイズをしますよね。赤羽さんと今国さんは既にご体験済ですね。

赤羽: ISIS編集学校で、ひととおりエクササイズをやって、いろいろな方法を学んで、なかには既に個人的に実践しているというものもありましたし、それらが体系化され、一挙に整流されたという実感があります。世の中のエクササイズというのは、ともすればバタバタと通過するだけであまり身に付いてない、ということになりがちなんですよ。具体的に実践レベルで、反復学習というか、もっとやれる仕組みがあったほうがいいと思います。
そこで考えているのが、たとえば「ミメロギア」などの編集稽古のRPG(ロールプレイングゲーム)ワールド化です。RPGの文脈でいうと、5回回答したら次のお題が配信されてくるというような、何かしらクエスト型―与えられた課題、もしくは自分が選んだ課題を解決していくことで、行動範囲が広がっていって、少しずつ探索範囲が広がっていくもの―で。これはまさにゲーム的な楽しみ方のひとつですね。編集工学研究所が実験でやっていた「ISIS編集の国」みたいな感じでしょうか。今のゲーム表現に合わせて、RPGっぽい絵とかキャラクターでインタフェースを整えてあげれば、小学生とか中学生でも、ゲーム的に楽しみながらできるようになるんじゃないかと考えています。学べるゲーム、メタゲームですね。


■ゲームですごいsubjectiveになるのは、人間性を回復するいい状態なんだと思う

――赤羽さんは、ちょうど編集学校の世界読書奥義伝[離]を終えられたところですね。

赤羽: [離]は、その人のベースになっている知識によって、感想は全然変わってくると思います。ぼくの場合は、哲学の知識ベースにたって考えたことがあります。objectiveな状態とsubjectiveな状態についてです。objectiveな状態…ただ論理的なだけの思考は、無限をどんどん作り出していってしまうだけで際限ないんですね。主客一致の問題といわれていますが、いかにsubjectiveに生きていけるかということ、大学生のときに一番突き当たっていたのがそこでした。女のコに走ったりとか、objectiveな思考はやめようと、感覚で突き進んで楽しいことは全部やろうと(笑)。そう思った時期もあったんですが、それはたぶんゲームも一緒で、没我的になっているということなんです。つまり、そのときはすごくsubjectiveになっている状態であると。人はobjectiveになったりsubjectiveになったりしながら…たぶんsubjectiveになったときに、そこに何か自分が変身するとか、そこでなにか“おみやげ”持って帰ってきてるとか、ということが起こるのだと思います。すごいsubjectiveになれるのがいい状態なんだろうということです。松岡正剛直伝の[離]をやってみて、そのへんがすごく整理されて理解できたんです。
人間性を回復するのは…カイヨワとかが遊びを重要視していたのはそこだと思います。同じ時代で、それをエロティシズムに求めていたのがバタイユでしょう。それが人間としては、まっとうな状態ではないかと思うんです。
あと、情報の相対主義―価値というものは、いかようにでも…地と図の関係をずらせば、どうとでも読み取れますよという―をいかに克服するか、というのが今の一番のテーマではないでしょうか…。自分を変えていくのと世の中を変えていくのは同じようなものだと思います。

――自分を知るのと社会を知るというのも同じようなものかもしれませんね。新しく作ったISIS編集学校リーフレットにも「自分に編集術、社会に編集力。」とコピーが入っています。
本日はありがとうございました。ゲーム談義もとても楽しかったです。次は編工研1F PIERで「編集ができるようになるRPG」アイデア会議ですね!

7月4日株式会社クリーチャーズにて 聞き手:池田紀務・石黒壮明

(文: 編集工学研究所GEAR 池田紀務/editorial engineer)

2006年07月13日[information]
「デザインと編集」を語る3夜。
〜テレビ東京「Design Channel」みどころレポート

この週末オン・エア!デザイン情報番組「Design Channel」(テレビ東京)で松岡正剛校長が出演、「編集とデザイン」のテーマで「デザイン特講」を行います。
番組の収録が行われた南青山のデザインアソシエーション・地下スタジオでの模様をご紹介しながら、そのみどころをご案内します。

2時間におよんだ収録は、50人ほどの聴講生を前に講義するスタイル。真っ白なセットの中に松岡が立つと、卓上のグラスもすぐさま蒸気で白くなり、コンパクトなスタジオは熱気一杯。この模様が3週間にわたって放送されます。ぜひ明日の1夜目から、チェックしよう!
・デザイン情報番組「Design Channel」テレビ東京
 7月14日(金)26:45〜27:15
 7月21日(金)26:45〜27:15
 7月28日(金)26:45〜27:15
 http://www.c-channel.co.jp/japanese/dc/index.htm

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さて、本番です!

■欲しいのはデザイン?編集?

「デザインの学校は多いけれど、編集の学校は少ない」と始まった講義冒頭。松岡がそこであえて「編集」というものを世に問う意味が、徐々に明かされていく。「憲法だって、昨日1日の出来事だって、編集されている。その方法のヴェールをはがすのが、今日のテーマです。」
デザインと編集の違いは、スバリ「デザインは定着させ、着地させ、フィニッシュされる。編集は、時間とともに変化するものにつきあう」。
情報が加わるたび変化しながら、新聞なら一日ごと、会話なら一秒ごとに組立てて行くのが「編集」。人の活動を支えている縁の下の力持ち、その「方法」を持ち出し、前に出して行くことが、松岡が選んだ編集工学の仕事であり、このあとの講義の見所ともなっていく。

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「経験」はしていても、「方法」に気づいていない

■数々のエディトリアル・ワーク、格別のケーススタディ。

メディア界に大きな影響を与えた雑誌『遊』、『全宇宙史誌』の比類なきブック・コスモス、ジャパネスク・ ムーブメントに火をつけた美術全集『アートジャパネスク』。さらに各種のイベント、CM、本。松岡の編集の仕事とその方法を、次々に明かす。ノイズとエッジ、編集的な動機、エディターシップの本来。取り上げた20以上作品が、一連のエディトリアル・ケース・スタディとなり、視界がどんどんシャープになってくる。イメージの自由、マネージの自在。「他にないモノづくり」をする現場というものの速さと多様さが、こちらにも入ってくるようだ。

■編集学校も電波に乗るぞ!?

進行中プロジェクトについても、そこにどんな方法的ビジョンを見ているのかが語られる。才能の開花や交換をおこすネット上の学校、「ISIS編集学校」もそんな編集実験のひとつ。「絵を見る。伏せてその絵のことを誰かに伝える。また見る。伏せてまた伝え直す。人生ってこんなものだ。」「読書は、わかるためにしようと思いすぎないこと。<すごい直球が胸元をえぐった!>と思っていればいい。」と、校長ならではのアドバイスも随所に出る。
最後は、図書街構想から、デジタルツールの将来まで、“地球最後の資源”をフルに使うための編集工学的ヒントが盛りだくさんだった。

さて、放送は金曜の夜中2時45分。14日から3週分。
デザイン特講で、頭の中にハイパー・リンクを起こそう!

(編集工学研究所 CORE 佐々木千佳)

学校案内リーフレット、さしあげます。
〜ISIS編集学校の応援団はとってもユニークです。

この夏、ISIS編集学校の新しい「学校案内リーフレット」が、あちらこちらでお目見えすることになります。「赤が印象的」「単行本サイズが心地よい」と学校の学衆さん、師範代の方々からも好評です。手から手へ、街角や店先から誰かのデスクへ。ご希望の方にお送りしていますので、ぜひお問い合わせください。


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「やはり校長に登場いただくことにしました。

■破格の人々。こんな取り合せ、見たことない!

裏表紙には、とても心強く、またユニークな応援団が並んでくださいました。
感謝を込めて、少しエピソードをご紹介します。
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編集は人を魅力的にするんだ!

 井上ひさしさんは、「ISIS編集学校に託した」一人。NHKの連続人形劇「ひょっこりひょうたん島」の脚本に始まり、『吉里吉里人』,『東京セブンローズ』、『自家製 文章読本』などなど、いまや井上さんの日本語に触れていない日本人はいない、という方だし、松岡校長も「〈日本語の問題〉を、最高の日本語で、つねに適切な主題と意匠と惑溺するような感覚と起爆するような批評をもって、痛快きわまりない物語にできる唯一人の作家」と絶大な信頼を寄せています(「千夜千冊」0975夜)。その井上さんが、このISIS編集学校をぜひ受講するようにと娘さんに勧め、娘さんの井上摩耶さんはみごと「13期 胸中サンズイ教室」から卒門をされているのです。

 いとうせいこうさんは、「ISIS編集学校に驚いた」一人。一昨年7月24日、千夜千冊達成を記念する「BOOK Party」(原宿クエストホール)で司会を務められたときのことです。そのパーティーは、千冊に名を連ねた著者の方が次々に登壇するとても贅沢なものでした。デザイン論とSF評論、三味線の調べにサックスのシャウト。バラエティーに富むステージを見事に切り盛りされ、校長への祝辞をたずさえた学校代表の面々をステージに迎える段になると…。放送作家に歌人、ファンドマネジャーに医者、主婦に中学生!ますます多様な人種の集まりに、せいこうさんが、しばし唖然!

 美輪明宏さん(俳優・歌手・演出家)、金子郁容さん(慶応大学 大学院教授 政策・メディア科教授)、茂木健一郎さん(脳科学者)は、「ISIS編集学校が憧れる」方々。それぞれ異なる分野で活躍され、松岡校長とのコラボレーションは多く、その活動が常に“編集的”。私たち編集学校メンバーの憧れるところであり、実際にもそれぞれの方のファンであったことがきっかけで、この学校に出会っている人は少なくないのです。みなさんに“くっついて”“ふいに現れる”“なにかはわかっているが”“言い得ない”クオリアを見つめながら、日夜編集稽古に励んでいる、ISIS編集学校です。


■こんなにいろいろ、リーフレット。

 実は、ISIS編集学校のサイト内では、このほかにもたくさんのリーフレットが紹介されています(編集学校ギャラリー:poster&column http://es.isis.ne.jp/11_recommend_poster.html)。これは、師範代たちが事前トレーニングの課題として作った、編集学校の受講生募集広告です。人の数だけ魅力があるのが、ISIS編集学校なのかもしれません。

そんな魅力を、ぎゅっと集めた新リーフレット、ぜひ手にしてみてください。

◎こちらでダウンロードできます。
----ISIS編集学校学校案内リーフレット (5.5Mバイト)
http://es.isis.ne.jp/pdfset/isis_leaflet.pdf 

◎ご郵送もいたします。スタッフへの依頼はこちらから。
----ISIS編集学校学校資料請求ページ
  https://es.isis.ne.jp/request/regist.html


(ISIS編集学校 広報 佐々木千佳)

2006年07月11日[information]
おめでとう!「千夜千冊」三周年。
〜NIKIギャラリー册で記念展が始まりました。

 九段下駅から千鳥ケ淵の繁った木々に沿って、「NIKIギャラリー册」へ。扉をくぐると、本棚と壁硝子の間に「本とアート」の空間が涼しく整えられ、開演を待ちきれない客人達を次々迎え入れていきます…。
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短冊には「千夜千冊」の言の葉をちりばめて

■「つたないものを、よいのかどうか…」
 7月7日より「松岡正剛・千夜千冊展」が始まり、初日のレセプションパーティへたくさんの方々がお祝いに集まりました。高橋陸郎さん、坂田明さん、福原義春さん、羽良多平吉さん、十文字美信さん、ミヤケマイさん、Aricoさん、師範の人たち、師範代の人たち、そのほかいっぱい、いっぱい。
 いつもはガラス工芸などの作品で飾られる「册」の本棚には、「手すさび」と称し松岡正剛の手に成るさまざまな「プロセスのアート」が並びます。たとえば、RPGゲームのダンジョンのようなダンテ『神曲』の読み解き図、超年表本『情報の歴史』の手描きインデックス・ツリー、初めて公開される彫塑作品、文字からイメージに移る寸前のような書画の数々。
 松岡御当人は挨拶に立ち、しきりに「つたないものを」と言いながらも、プロデュースの北山ひとみ氏とのやんちゃな実験をすっかり楽しんでいるようです。(作品写真はhttp://www.eel.co.jp/seigowchannel「セイゴオちゃんねる」でご紹介しています。)
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三周年の逢瀬、全集出版を祝う人々にむけて

■「千夜千冊全集」制作メンバーが一同に。
 この記念展の会場で、10月出版予定の「千夜千冊全集」に関わった人々が互いに初めて出会うことになりました。それぞれの制作プロセスも展示されていて、「歴史的な出来事の工房」に踏み入ったようなドキドキする光景です。
 アートディレクション・福原義春さん(資生堂名誉会長)の「装幀スケッチ」、写真家・十文字美信さんのまだ本に載る前の「本貌(ほんのかお)」写真、タイポグラフィー・中山禮吉さんの「オリジナル・フォントデザイン」、「千夜短歌」を担当した小池純代さんの赤入り直筆原稿。
 小池さんはこのサイトではもっぱら「ISIS編集学校の師範」としてご紹介してきたのですが、松岡校長とのコラボレーションが千首の短歌となって7巻全集にフルに載ることになり、この日は晴々とお着物姿でした。千夜千冊の一夜と千夜を結ぶモチーフ「雪」の衣装を召しながら、すかさず「帯留めは三間連結型。お太鼓は二軸四方型です」と編集稽古への深い想い(?)を語ってくださいました。
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手遊びの品々の前で、こちらは着付けの遊び心ご披露。

■7月27日まで公開中。
 期間中2回の「いろはに・本塾 松岡正剛のギャラリートーク」はすでに定員一杯。(「セイゴオちゃんねる」でレポートされます。お楽しみに!)展示は27日までご覧いただけます。「NIKIギャラリー册」はISIS編集学校の汁講(オフ会)の人気スポット、松岡手書き図満載の「千夜千冊控帖」などオリジナルグッズも手に入ります。濃い緑の道を、千夜を恋いながら、ぜひおはこびください。


「松岡正剛・千夜千冊展」
2006年7月7日〜27日(11〜19時)
NIKIギャラリー册 http://www.satsu.jp/*休館日などご確認ください

(編集工学研究所CORE 佐々木千佳)

2006年07月08日[Edit School News]
秋開講<入門コース>をこの夏さきどり!
ISIS編集学校「Jet・Get・Editキャンペーン」実施中。

〜早期受講申込特典がゾクゾクです

 10月2日開講の〔守〕入門コースは、規模も内容も一段とパワーアップします。そこでプロモーション第一弾、早期申込みプレゼントキャンペーンを企画しました。名づけて「Jet・Get・Editキャンペーン」。8月31日までに15期〔守〕コース(10月2日スタート・16週間)の受講手続きを済ませた方全員に、松岡校長からののEditメッセージ付『松岡正剛の編集セカイ読本』の〔ISISフォーチュン・ブック〕をさしあげます。この読本は松岡正剛の編集術エッセンスが詰まったブックレットで、すでに絶版となった希少本です。加えて、7月31日までに手続きを済ませた方には、編集工学研究所が手がけた歴史ビデオ『新代表的日本人4巻セット』『XYZ日本史5巻セット』はじめ、スーパー年表本『情報の歴史』、松岡校長筆「守破離Tシャツ」ウェブ版『千夜千冊』ブックレットなどを抽選でプレゼントします。入門前に編集術、編集学校の楽しさをゲットするチャンスです!詳しくはISIS編集学校ウェブサイトにてご覧ください。

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 受講の前に編集学校のこと、カリキュラムについても詳しく知っておきたいという方には、大好評の「赤坂門前指南」、編集稽古をプレ体験したい方には、7/18からスタートする「WEB門前指南」コースもおすすめです(お試しといえども、きっちり編集術をゲットできるお得な内容!)。

★編集学校が変わる2006年夏、〔学校案内〕リーフレットやウェブサイトも衣替えしました。こちらもぜひご覧ください。〔学校案内〕は、ISIS編集学校ウェブサイト「資料請求フォーム」にてご請求いただけます。

(ISIS編集学校 広報)

2006年07月03日[情報技術と経済文化]
IMAGINE―検索から“連想”へ
〜レポート:情報を発想力に変える連想エンジン「想-IMAGINE-」

 「BOOK TOWNじんぼう」や「新書マップ」など自ら研究開発した技術をもとに、数々の実証的研究プロジェクトを精力的に展開する国立情報学研究所教授・高野明彦氏。
 6月8日に行われたNIIオープンハウスで、高野氏は基調講演「情報を発想力に変える連想エンジン」を行い、「想-IMAGINE-」と名づけられた新しいシステムを、デモンストレーションをまじえ発表した。
 検索語として入力した文章に対して、「○○新聞」と「Wikipedia」と「世界大百科事典」から検索した結果を一覧表示し、さらに範囲を絞り込んだり、逆に拡げてみたりと、“検索者の「想い」”(高野氏)をシステムに伝えながら検索を続けていく。このような検索プロセスをふむことにより、あらゆる情報源の情報が同列で扱われるGoogleなどとは異なり、編集方針別に結果を比べながら情報検索を行うことができる。
 現在の実験システムで使用できるコーパス(文書群)*1は、Webcat Plus、 新書マップ、じんぼう、文化遺産オンライン、毎日新聞Photobank、新聞記事10年分、世界大百科事典、Wikipedia(日本語)、Wikipedia(英語)、千夜千冊、岩波情報科学辞典、NASA写真DBなどであった。

*1 コーパスとは、特定の目的のために収集されたテキストデータのことであり、今日では電子化された大量の言語資料のことを指す。

 これらのシステムの基盤となっている情報技術が、連想検索エンジンGETAである。文書と文書の関連性を評価・抽出するエンジンであるGETAは、どのようなコーパスを使用するか、そしてコーパス自体の「量」と「質」に依存する。高野氏は読み物としてだけでなく、コーパスとしての千夜千冊に強い関心をよせている。

 昨年9月に行われた、松岡正剛がコンセプターを担う図書街プロジェクトのシンポジウムで、高野氏は、新書マップとその応用版である千夜千冊マップをあわせて紹介した。新書マップとは、キーワードや文章を丸ごと質問文にする連想検索機能により、漠然とした要求からでも関連テーマ10個を探し出し、星座表のような関連図を表示するという特徴的なインタフェースにより、新しいスタイルの読書案内を提供するシステムである。千夜千冊マップは同じ方法を千夜千冊に使ったものである。
⇒新書マップ サイトはこちら http://shinshomap.info/
⇒千夜千冊マップサイトはこちら http://senya.pictopic.info/

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千夜千冊マップのインタフェース画面
実際に使ってみることができる

 Googleなどの情報検索技術と近年のブログなどによる大量の情報蓄積があいまって、「情報が見つからない、ということはなくなった」ようにすら思える一方で、「Web上の情報には編集という過程が入っていない」、ということが言われ始めている。そういった中で、高野氏の作り出すシステムや実践しているプロジェクトは、ある種の「編集」感覚―「編集とは、ある情報に対して、その情報を意味づけ、別の形で再生しなおす作業」*2 ―が反映されたものになっているように思う。

*2 藤原和博 著『情報編集力―ネット社会を生き抜くチカラ』(筑摩書房) 第1章 「情報編集力」って何? 松岡正剛

 『情報技術と経済文化』の中で、今井賢一氏は、人間の思考過程に即したコンピュータ支援のあり方について次のように書いている。
-----
 本書の立場は、人間がある発想をしていくなり、思考を展開していくなり、あるいは創造的に概念を形成していくという場合に、そのプロセスを三つの異なる過程に分けて考えるべきだというものである。つまり、われわれの思考のプロセスを「一次過程」「二次過程」「三次過程」という三つに分け、それぞれの過程におけるコンピュータと人間との間の関係づけの本質をとらえ、それぞれの過程に過したコンピュータ支援の仕方を考えようというものである。
 ここで「一次過程」とは、そもそもわれわれが何ごとかを考える発想の段階であり、そこでは考えの内容は漠然としており、思考の対象も「度の合わないメガネ」で見たときの小さな動物のように輪郭がはっきりしていない。つまり、これとこれとが何か関係がありそうだとか、これは昔読んだ本の論点につながっていそうだとか、悪く言えば蒙昧、良く言えば重層的で動的な状態である。このような「一次過程」において、コンピュータが論理やアルゴリズムを振りかざして皆さんの思考をご支援しましょうといっても、それはお門違いなのである。こういう状態で、新たな関係を発見するというような方向にコンピュータの支援が役立つためには、後に述べるような全く別の方法が必要である。

―第2章 知の組換えを支援するために 今井賢一―
-----今井賢一 編著『情報技術と経済文化』(NTT出版)より

 まさに「想-IMAGINE-」というシステムは、ピンポイントで検索結果を出すためだけではなく、人間ならではの情報編集である連想を支援していく、思索のイメージ圏のようなものを自在に拡げたり、絞ったり、重ねたり、ずらしたりということを支援するアプローチであるように思う。

(文: 編集工学研究所GEAR 池田紀務/editorial engineer)

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松岡正剛のセイゴオちゃんねる イシス編集学校[破]アリスとテレス賞
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